2009年7月 9日 (木)

龍馬!

 昨日、情操教育で、「龍馬!」というミュージカルを観てきました。どんなのかといいますと、こんなのですよ。↓

http://yurix.munakata.com/event/culture/090627.html

 昨年は超進学くらすだったため、こういった情操教育で劇を鑑賞なんていうことは一切なかったんだよね。全ての時間を勉強にっていう教育。

 進学のことを考えると、それもありかなあ~と思う反面、人間としての基本的な核の部分ががそれだけで育めるのかという疑問も持っていた。それはまた、「教育とは、教師とは何なのか」と考えさせられることでもあった。勉強させて進学させるだけが教師の役割ではない。一方で、その教科の模試の点数を上げられない教師は教師ではないといった雰囲気に飲み込まれそうになった時もあった。

 改めて、この学校に来て良かった、と思った。

 こんな素晴らしいミュージカルをしかも沢山の生徒と一緒に見れて。こんな経験をみんなと分かち合えて。本物に触れられるって、素晴らしいことだ。あんなにおしゃべりしていた生徒達も、始まったときには息をのんで静かになった。歌も踊りも役者さんもエネルギーでみなぎっていた。どこからあの歌声が出るのだろう。どうやってあんなに軽やかにステップを踏めるのだろう。龍馬の人生と共に役者さんたちのパワーがみなぎった舞台だった。

 コピーしたシャガールの青の絵もいいけれど、本物は違う。何が違うって、原画にはオーラがある。描いた人の魂と情熱のほとばしりが伝わってくる。僕はそれをシカゴで見た。

 ピカソの肖像画をブリスベンで見たとき、彼の狂気の沙汰とも言える集中力と心の状態が絵そのものから発せられていた。

 絵を説明する、或いは言葉やお芝居のように、肌で感じるものを説明するのはとても難しいこと。

 ある人は、感じることが全てで、コトバはいらないというかもしれません。

 とはいえ、まず「感じる」ということなしに、何もはじまらない。

 こんなふうに感じて、感性を磨く経験をどうか沢山の人に味わって欲しいと思う。

 生きているといろんなことが起る。

 いつも予測できることばかりではない。

 いいこともそうじゃないことも突発的に降りかかってくる。

 そうすると、勉強だけしか知らない子より、そうじゃないものも知っている子のほうが、断然適応力は変わってくる。その分かれ目になるのは「感じる」ことだと僕は思っている。感性を磨きなさい。

 どうか、そんなふうに毎日自分に磨きをかけて欲しい。自分の人生のために。

 君にいいことが起るよう僕はここで祈っている。でも君自身のほんの少しの努力もお忘れなく。

 さあ、今日も磨かれよう。

 

うつくしい絵 Book うつくしい絵

著者:かこ さとし
販売元:偕成社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 これは、かこさとし さんが、モナリザやゲルニカなどについて説明を加えた本です。

 説明されたことで、突然世界が鮮明に、そしでぐっとその世界が深くなることがあることもあります。

 でもでもやはり、感じてみることを最初におすすめします!!

 

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 7日 (火)

キャンドルナイト

 毎朝、8時25分になると朝礼が始まる。

 今日一日の行事や日程を教職員で確認するのだ。

 そんな日々のルーティン・ワーク。

 しかし今朝は違ったよ。

 教頭先生が開口一番、「今日はキャンドルナイトです。学校でも冷房や電気使用を控え、家でもエコに努めてください」だって。

 今日は朝から教員達も顔を見合わせて微笑んでいた。

 というわけで、僕は今夜キャンドルナイトで過ごすことに。

 キャンドルなら海外で買ったものが沢山あるもんね。

 なんと言っても窓を開け放ち、見上げる夜空から雲に隠れた月の光や星の瞬きを見れるのが嬉しい。ワクワクするね。

20090707 携帯での画像だけれど、こんな感じでひっそりと。でも胸躍らせて。

 7月7日は七夕の日でもあるんだね。

 君は何かお願い事をした?

 叶うといいね。

 僕も願ったよ。

 君の幸せを。

 

かみさまへのてがみ Book かみさまへのてがみ

販売元:サンリオ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Book かみさまへのてがみもっと

販売元:サンリオ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

Children's Letters to God (Original Off-Broadway Cast) Music Children's Letters to God (Original Off-Broadway Cast)

販売元:Jay
発売日:2005/01/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Children's Letters to God: The New Collection Book Children's Letters to God: The New Collection

著者:Eric Marshall,Stuart Hample
販売元:Workman Pub Co
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Dear God,

  I am adopted. Is that as good as being real.

                                                                    Paul

かみさま、

    ぼくは ようしです。 ようしも ほんとのこ と おんなじなの。

                                        ポール

Dear God

The people apartment fight real loud all the time. You should only let very good friends get married.            Nan

かみさま、

 となりの アパートの ひとたちは いつも おおごえで けんかばかり しています。

 けっこん させるなら うんと なかのよい ともだちどうしだけに しなきゃだめだよ。

                                                 ナン

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月 6日 (月)

火の靴と風のサンダル

 僕は期限を決めた。

 6月。

 6月までに体調を完全に回復させると決めた。

 4月の初め、実は入院したんだ。2週間ほど。

 オペの最中に全身麻酔から目覚め、僕は一部始終を見ていた。

 外科医の先生はそんなことはありえない、幻覚を見たんだよって言ってたけれど、違う。

 僕は見たもんね。

 先生がオペ中に鼻歌を歌って楽しそうだったこと。

 この手の方たちは、手術やそういった技術が楽しくて面白いから極められるんだなあって思った。まあ、いい面から見たら、の話だけれど。

 

 学校に戻ってふらふらだったよ。

 声を出す度にはあはあいっていた。ハラに力が入らない。いつ倒れてもおかしくなかった。

 でも、僕は期限を決めた。6月って。

 そして本当に回復したよ。6月までに。

 ありがとう。

 手術前にはヒーリングの妖精みたいなのが一杯僕のまわりを舞っていたし、入院中は生徒からのカードが届いた。それになんと言ってもゆったりとした静かな時間を持てた。写経もしたし、英検1級の勉強もできた。

 これから新しく始めることも心に決めた。

 僕は火の靴と風のサンダルをはいて、ほんの少しまた旅に出ようと思う。

 今普通に学校に行って大きな声を出せて、生徒とかかわり生活できることが改めてありがたいと思う。全てのことに感謝。いつでも心の中では手を合わせている。

 空や雲、花の鮮やかさや風。僕の周りを舞う蝶や時折僕の横をすり抜けて行くつばめ。明るく照らす太陽や地球を洗う雨。世界は毎日こんなにも美しい。

 もっと美しい風景を見たいと思う。

 だから、また旅に出る。

 

火のくつと風のサンダル (子どもの文学―青い海シリーズ) Book 火のくつと風のサンダル (子どもの文学―青い海シリーズ)

著者:ウルズラ ウェルフェル
販売元:童話館出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ちょっと太っていじめられぎみの僕。父さんは仕事を休んでまで僕を旅に連れ出した・・・

旅の中で話してくれるお父さんのおかしな話にも魅せられちゃいます!!本当に素敵な父さん・・

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 7日 (日)

We're Going On A Bear Hunt

 みんながてこずる3年D組。

 僕は大好きだ。

 確かに話は聞かないし、何度言っても覚えようとしないし、指示も通りにくい。

 叱ると寝てしまう。

 なんだか小さな子供みたいだ。

 でも素直で明るく気さくで人懐っこく、とにかく良く笑う。

 今回は奴らのリクエストの「映画を見たい」を却下して、英語の絵本を読むことにした。

 チャイムが鳴る10分前に知らせてね、と言うと、「あと10分だよ!」と元気な声がこだまする。

 って。

 おいおい、まだ、授業は始まったばかりだぜ。

 でもなんだか生徒はわくわくうきうき、待ちきれないって様子で体がむずむずしている。

 可愛いのう。

 そして10分前。

 さあ、みんな!

 今から、君達がしなくてはならないこと!

 まず一つ目。それは、子供に戻ること。

 そして二つめ。楽しむ気持ちを準備して。

 そして、本をめくっていく。

 読みながら見た君らの瞳はとてもキラキラしていた。

 その光に君達の純真な心を垣間見せてもらった。

 読み終えた後、みんなはみんな笑顔。

 子供に戻っていた。

 一見つっぱり風の三鷹君、君が一番幼く見えた。

 人は何かを守るために自分に必要な何かを付け加えるのだと思った。君なりに武装しているんだね。

 どぎつい化粧をして毎回僕に叱られている亜理紗、君の表情から君はまだまだ子供で成長中だってことが分かった。

 そんなに早急に、そして無理に大人になる必要はない。自分のままでいればいいじゃないか。仮面をかぶることはない。ただ、ほんのちょっぴり背伸びするぐらいがちょうどいい。

 でも何より僕が一番楽しんでいたかな。

 生徒がこぞって、「先生が一番楽しそうやった」って。

 その通り!!

 僕が一番楽しんだよ。

 君達と一緒だったからね。

We're Going on a Bear Hunt (Book & CD) Book We're Going on a Bear Hunt (Book & CD)

著者:Michael Rosen
販売元:Walker Books Ltd
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 リズムが楽しい!英語版がおすすめ!!

Book きょうはみんなでクマがりだ (児童図書館・絵本の部屋)

著者:マイケル ローゼン
販売元:評論社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 日本語版もあります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月10日 (日)

Choo Choo

 自分の存在を誰かに見つけてもらいたいって思ったことはないかな?

 本当の自分、ありのままの自分をさ。

 普段僕達は中心にあるコアの部分を何かで必死に武装している。

 僕達の中心にあるものは、いつだって繊細で傷つきやすい。

 だからそれらを守るため、僕達は何かの形で守っている。それは自分の周りに180度めぐらせた盾だったり、自分を隠すように作った高い壁だったりするのかもしれない。

 それでもそんなプロテクションを取り外して、ありのままの自分でいたくなるときはないだろうか。そしてそんな素の自分を誰かが見つけてくれるはずだと思ったことは君にはないだろうか。

 学校を異動して初めて行ったクラスの子たち。周りの先生達は指示がなかなか通らないと大変がって行きたがらないクラスだった。僕がそのクラスで挨拶をするとひとりの男の子が興奮気味に僕に向かって言った。

 先生何者? こんなオーラ今まで見たことないよ。何?この先生?

 思わず身体を覆って自分を隠したが、そんなものは今更意味がなかった。どう隠したって、自分の周りに高くレンガを積み立てて自分を覆ったって、彼はそういう類のものが見えてしまうんだ。クラスの子達はそれを聞いて僕をじっと見つめている。

 ははは!思わず笑ってしまう。

 勿論、あせってしまう。

 こんなところで自分が見つかるなんて思ってもみなかったよ。

 隠してもごまかしても彼はお見通しなんだからね。

 まさか生徒に見つかるなんてね。

 ほんと、笑ってしまったよ。

 あまりにも僕らしくて。

 僕の想像していた見つかり方ではなかったけれど、一人の生徒が僕そのものを見つけてくれた。ありがたいことなのかもしれないね。僕をそんなふうに見てくれるってことは。

 その子は、言う。

 先生は、正直だね。嘘、言いたくないんだね。

 うん、そうだよ。僕は答える。微笑んで。

 今ではそのクラスが僕のお気に入りのクラス。

 他の先生は大変でしょうと同意を求めてくるけれど、僕はぜっんぜん!と答える。みんなが可愛くてたまらないからね。

 僕がどんなオーラでそこから何が視えていたのか、僕はあえて聞かなかった。別にそんなのはどうだっていいことなんだ。彼は人には視えないものを視て正直に口に出してくれた。僕の存在に気づいてくれた。僕の中心にある傷つきやすい柔らかな部分を彼はもう知っているんだ。

 その現実が僕を安心させた。

 君も君自身になれる場所やそれを自然に分かち合ってくれる人がいるといいよね。

Choo Choo: The Story of a Little Engine Who Ran Away Book Choo Choo: The Story of a Little Engine Who Ran Away

著者:Virginia Lee Burton
販売元:Sandpiper
Amazon.co.jpで詳細を確認する

choo choo は本当の自分になりたくてなりたくて自分の高さを求めるかのように疾走します。そして迷子になってしまいます。でも最後は安心できる誰かに見つけてもらいたかったんです。そして・・。 続きは本をご覧ください。僕は、見開きのページのVirginia Lee Burton の絵に魅せられました。この絵は日本語版では見れないんですよね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年3月30日 (月)

まよなかのだいどころ

 僕の大好きな3年生が卒業してしまった。

 それぞれが無事に進学先を決め、学びやを後にした。

 卒業して欲しくない、なんて思ったけれど、前に進んでもらいたい。今いる場所よりもずっとずっと先に。

 残された2年生には最後の最後の授業まで厳しい課題を課した。

 3年生が巣立った分だけ時間が空いたのでその時間を体育に参加することにした。サッカーやバレーと一生懸命取り組んだ。彼らが不得手なこと、何事も一生懸命に本気で取り組む姿を身をもって現したかった。そんなふうにこの一年を全てに猛突進してきた。

 生徒には伝わっただろうか。

 校長先生から異動の話を貰っていたので、今いるクラスとはさよならしなければならない。そのことを知っていたので、最後になるべく触れ合う機会を増やしたかった。

 2年で最後の調理実習にも参加することができた。

 前の晩から自宅のキッチンでカレーの仕込みをした。何しろ30人近くの量になるから、たまねぎを山ほどみじん切りにし、にんじんを嫌というほど摩り下ろし、セロリを美しく刻んだ。真夜中まで。生徒の顔が浮かび、美味しく食べてくれるだろうかとわくわくした。僕はカレーだけは自信があるからね。

 当日。

 生徒の反応は悪かった。

 しかし、自分で食べてみると、信じられないほどにうまい!

 教職員からの評判もすこぶる良かった。

 どうやって作ったのか聞かれ、時間が経つと未だに美味しかったと言ってくれる。

 本格的なカレーを食べたことがないからだとか、生徒はバーモントカレーしか食べたことがないんだとか、親から手をかけた料理を作ってもらっていないからだとか、他の先生が言っていた。そんなもんんかなと思って聞いていたいたが、前の晩の苦労が泡となり消えた。最後に生徒を喜ばせたいという想いがあったからね。今になっては独りよがりのものとなってしまったけれどね。

 もし、他の先生が言っていたこと、それが本当だとしたら、とても悲しいことだ。人の好みはそれぞれあるが、味覚がおかしくなっているのだとしたら、それではつまらない。だって世の中には沢山の美味しいものがあるんだから。それを味わえないのは残念なこと。もっと残念なのは、美味しいと共感できないこと。

 こんなふうに、僕のこの学校での役目は終わった。

 さよなら、みんな。

 一年間、ありがとう。

まよなかのだいどころ Book まよなかのだいどころ

著者:モーリス・センダック
販売元:冨山房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 みんながおいしいものを毎朝食べられるのはこんな秘密があったんですね!

In the Night Kitchen (Caldecott Collection) Book In the Night Kitchen (Caldecott Collection)

著者:Maurice Sendak
販売元:Trophy Pr
Amazon.co.jpで詳細を確認する

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月24日 (火)

Messenger

僕が敬愛してやまない作家、村上春樹。

彼がイスラエル最高の文学賞を贈られることになった。受賞に関して、ガザ攻撃で一般市民ら1300人以上が死亡したため、日本国内で市民団体などが「イスラエルの政権を庇護することになる」として賞の返上を求めていた。だから僕は村上春樹さんはどうするのだろうと思いじっと見守っていた。中東紛争の只中にある国の授賞式だけに、村上さんの動向が気になった。

 メディアによると、村上さんは授賞式の出席に迷ったらしいが、出席した。エルサレムに来たのは「メッセージを伝えるためだ」と説明したそうだ。体制を壁に個人を卵に例えて、「どんなに壁が正しく、どんなに卵が間違っていても、私は卵の側に立つ」と述べたそうだ。

 僕は村上春樹の、メッセージを伝えるためにエルサレムに行ったことを高く評価したい。ひょっとしたら賞なんて問題ではなかったのかもしれない。賞を贈られることで、紛争中のその土地で発言するチャンスが与えられ、自分の思いをこめてスピーチしたんじゃないかと思う。やっぱり僕の大好きな作家だ。

 僕は現在教員で毎月学級通信に文章を書かせてもらっている。僕は生徒に向けてのメッセージを何かお話のようなものとして残している。それは生徒の胸に響いているのだろうか、ふと思った。村上春樹ほど立派なことは言えないし書けないが、僕がこんなふうに文章を書くようになったのは、中学生のときに村上春樹の小説に出会ってからだ。それ以来、全ての本を年代順に繰り返し儀式のように読み返してきた。何度読んでも新しい発見があり、読む度に理解が深まった。

 学校にいるときは特に僕はメッセンジャーなんだなと感じる。

 だから日々少しずつ進化して少しでも良いものを君達に与えられたらいいなあと思う。僕は少しでも役に立っているのだろうか? そう努めてはいるが、確信はない。

 

 村上春樹から元気を貰ったから、僕はもう少し頑張ろう。毎日本当にせわしないからね。

 いつか僕も村上春樹のようになれるかな・・・

 危険を省みず、メッセージを伝えるためにその土地に赴くことができるかな・・・

Book 『ノルウェイの森』を英語で読む (MURAKAMI Haruki TUDY BOOKS)

著者:塩濱 久雄
販売元:若草書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ノルウェイの森 上 (講談社文庫) Book ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

著者:村上 春樹
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ノルウェイの森 下 (講談社文庫) Book ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

著者:村上 春樹
販売元:講談社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

僕が中学時代に読んだ本。切なくて胸がちぎれるほど悲しかった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月18日 (水)

木村さん

 先日、たかとが本を読みながら、「先生!木村さんのりんご食べたいっす!先生帰省したら貰ってきてください!」と言ってきた。なんでも今読んでいる木村さんの本に痛く感激しどうしても木村さんの作ったりんごが食べたいのだそうだ。「いやだねえ~」なんて答えて僕はたかととの会話を楽しむ。たかとはいい子だ。まっすぐで、間違っていることが嫌いで、元気が良くてユーモアがある。読み終えた後、本を貸してくれた。

 僕は一晩でその本を読み終えた。泣いて感動して読んでそしてまた泣いた。

無農薬りんごを作るために木村さんがしてきた苦労、孤独。閉鎖的な土地の人々の冷たさ。僕が生まれ育った土地だから細胞に沁みこむようにその痛さや寒さが伝わってきた。子供の頃あの土地で味わった苦悩が鮮明に蘇ってきた。

 でも救いだったのは人の優しさでもあった。

 本のなかの木村さんの語り口にも引き込まれた。やっぱり津軽はいい。

 時々生徒が津軽弁で授業してよ!とリクエストするのだが、英語までなまってしまいそうでやめている。でも、いつか披露しようかな。ははは!

 木村さんの本を読んでから、数日たったころだったかな、不思議なことが起った。

 木村さんが体験したことと同じような不思議なことが僕の身にも起った。それは僕が望んだからそうなったのかもしれないな。きっとみんなに言っても信じてもらえないだろうから、ここで話は終わらせておく。

 もしも君がそのことについて知りたかったら、木村さんの本を読んでごらん。読んで損はない本だから。君もきっと僕のように木村ファンになるかもしれないね。そして是非木村さんから元気を貰って欲しい。いつか僕も君達一人ひとりにげんきを与えられる存在になろうと思う。だってみんなのことが大好きでたまらないからね。

 

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録 Book 奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録

著者:NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班,石川 拓治
販売元:幻冬舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する

この笑顔、とても素敵です!!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年2月 8日 (日)

Frog and Toad are Friends

 気がつくともう2月。

 この学校で働いていてからもうすぐ1年になる。

 うちの学校の高校入試も終わり、同時期に3年生のセンター試験も終わった。

 入試では案内や試験監督、面接を150人、最後は採点業務などに追われた。

 次の日はセンター試験で僕は是非みんなに会いたかったから、応援に駆けつけた。

 僕の担当科目は英語で教科を教えるからには結果を出さなければならない。普通ならプレッシャーに感じるのだろうが、僕はこの一年で結果を出して当たり前だと思うようになった。勉強ができて当たり前。その他に沢山の魅力が加わらないと学校としての魅力などない。

 結果はまずまずだ。

 200点満点中150点を皮切りに数人が高得点をあげた。全員がそのような結果ではなかったが、生徒の最後の追い込みが信じられないほどの力を出してくれた。自分ではこの結果に満足している。

 今は授業のほかに3年生の2次で英語が必要とする子の個別指導に明け暮れている。これがまた楽しい。大学の先生にでもなった気持ちがする。

 僕のクラスからは英検2級の合格者も出せた。

 忙しいが毎日生徒と一緒にいれて楽しい日々を送っている。

 さて。

 話は変わって年末。

 僕のメンターであるブルース先生が故郷のアメリカに帰った。お別れ会で僕は子供のように最初から終わりまで泣いていた。向こうのカレッジの日本語コースの教員を僕のために探してくれているみたいだ。ブルース先生からはもっともっと学びたいことがある。だからアメリカに行くのも悪くない。

 それから大晦日。南の島から僕の大好きな先生が来日。

 僕が辞めた後の高校の様々な変化を彼女が沢山教えてくれた。朝早くから夕方までずっと一緒にいたけれど、時が過ぎるのが早かった。彼女と話すととても楽しい。どの国にいても教師は同じような悩みや問題に直面させられる。それをお互いに共有するのが純粋に楽しかった。それに僕達は同じように常に上を目指していた。彼女は大学院に行きたいと言っていたし、僕も同様にそう考えている。この友情は何にも代えがたい。最後に別れる特はビッグハグをして別れた。

 学校や生徒ブルース先生や彼女・・ そして自分。

 ぼくはそれら全てに恥じない生き方がしたいと思う。

Frog and Toad Are Friends (I Can Read Book) Book Frog and Toad Are Friends (I Can Read Book)

著者:Arnold Lobel
販売元:Harpercollins Childrens Books
Amazon.co.jpで詳細を確認する

この本はふたりのかえるのお話。

郵便受けに自分宛の手紙が来るのを今か今かと思うのですが、なかなかやってきません。それを見ていた友達は、急いで手紙を書いて彼に宛てて手紙をだします。でもその頃にはその友人は自分には手紙なんか来ないよ、待ちくたびれちゃったなんて思うんです・・

そして・・・

最後は本を読んでお楽しみください。

ともだちって本当にいいものですね。

ふたりはともだち (ミセスこどもの本) Book ふたりはともだち (ミセスこどもの本)

著者:アーノルド・ローベル
販売元:文化出版局
Amazon.co.jpで詳細を確認する

日本語版はこちら。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月16日 (火)

Martin's Big Words

 先日、あるクラスの女の子の母親から苦情の電話が来た。

 僕あてだ。

 我が子が泣いている、先生の言葉に傷つけられた、先生は教師失格だ、そんな言葉が矢継ぎ早に並べたてられた。他の先生に電話をかわりますよ、と言われたので堂々と、どうぞ、と答えた。そんな対応に向こうは切れ気味だった。

 僕はどこまでも冷静に対処した。何が起きているのか理解しようといろんなことが思い浮かんだ。

 自分はやましいことは何もなかった。だから、何が起っても怖くはなかった。

 でも僕のこのような正しさや正義感が他の人にとっては恐れになるのかもしれない。

 結局は向こうの誤解によるところも多かったのだが、僕も悪かったと直すべきところは反省し今後はそのようにするつもりだ。

 今回この苦情があって、やっと決心がついた。

 だって、ずっと迷っていたから。

 この学校にとどまるべきか否かを。

 苦情が来た日の次の日までに学校側に返事をしなければいけなかったんだ。

 でも、すごうく迷っていた。

 だって、みんなが可愛くてたまらなかったから。特に副担任をしている僕のクラスの子達に愛着がわいてしかたなかったから。

 でも、もういいかなあって思えた。

 もう僕の役目はここらへんで終わり。

 そう思えた。

 だから、他の学校に移ることにした。

 勿論上手くいけばの話だけれど。

 

 でも何故か自信がある。

 僕はまた来年も教育現場にいるって。

 自信があるってすごいことだね。

 何の保障も約束もないのに、確信があるんだもの。

 だから、残りの数ヶ月、君達には何かまたさらに残していきたいと思う。

 英語の力であったり、人生に必要なことであったり、愛情であったり。

 そしていつか、僕がしてきた全てのことが少しずつ細胞にしみこむように実感して、僕がいなくなってから、ああこういうことだったのかと理解できる日が来るといいなと思う。微力ではあるが、これから何かを残すつもりだ。

 最後までビシビシやります!覚悟!

キング牧師の力づよいことば―マーティン・ルーサー・キングの生涯 Book キング牧師の力づよいことば―マーティン・ルーサー・キングの生涯

著者:ブライアン コリアー,ドリーン ラパポート
販売元:国土社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Martin's Big Words: The Life of Dr. Martin Luther King, Jr. (Caldecott Honor Book) Book Martin's Big Words: The Life of Dr. Martin Luther King, Jr. (Caldecott Honor Book)

著者:Doreen Rappaport
販売元:Jump at the Sun
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「わたしには夢がある」

「暴力に暴力でこたえてはいけない」

「愛こそが、あらゆる問題を解決するカギだ」

「こぶしではなく、ことばで正義を勝ち取るのだ」

僕は今回この本を開きそうだそうだとうなづいた。

誰がどう受け止め、そして、思ったとしても、僕はいつでも正義というものにつき動かされて行動している。しかし正義感が強すぎて言いすぎることもある。深い愛情からすべてを包み込むように人を諭さないといけないのかもしれない・・・・。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

«Tell me again about the night I was born